革は一枚一枚個性が違い、とても奥深いものです。

革は牛の片側面を半裁一枚と数えます。(牛や豚一頭だと丸革と呼ぶ)

高級皮革になると部位で分けます。また、10cm×10cm=100cm2を1DS(デシ)という面積単位でその大きさを表します。

工房ではほとんど半裁で革を仕入れますが、その半裁の中には首、おなか、おしりなど含まれますので、硬さや弾力、繊維の粗密感に差が出ます。顔料塗装の皮革だと、どこをとっても表情は変わらないのですが、素上げや軽く染料を入れた程度の革だと、部位によってきずや虫刺され、しわや血筋などが大抵存在し、それが目立ちます。革を裁断する際に、そういう部分を避けながらパーツ取りをするのですが、牛によっては血筋が広範囲だったり、しわの強いものがあったりします。でも、大切な牛からの頂きものですので、極力あまらせることなく、無駄にせずに革を使うようにしています。

今回のショルダーなのですが、フラップとして十分な厚みのある部位に血筋が多かった部位を使用しました。販売するときはフラップ部分の写真もつけようと思いますが、ほんのり筋が入り、これが本当の革なんだなといういい雰囲気が良く出ています。時間が経ち、全体が濃く色づくと、この部分は目立たなくなるとは思いますが、更にワイルドになるかもしれないのでいまのところわかりません。どうぞ、このバッグを持たれる方は、育ての親として、自分だけのオリジナルになっていく過程を見守って頂けると光栄です。


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