革のメンテナンスについて


こんにちは。

日差しが強くてもカラッとした夏日っていうのがほとんど無くて、じめーっと暑いだけの曇りの日ばかり。皮革や布のストックも、こんな天気では状態が心配になるんですよね。特に高温多湿によるカビや焼け(直射日光に当たらなくても革は色の変化が進みますね)が気になるので、こまめにチェックするようにしています。

先日は在庫品で色の変化が進んできた商品や材料として状態がいいときに使おうと制作した商品が旅立っていったので安心しています。持ち主さんにそういうところもひっくるめて楽しんでもらいたいです。

さて、この革の変化なのですが、どんな革でも目に見える経年変化(エイジング)をするかというと、そうではありません。鞣し(なめし)の種類や表面の加工によるもので異なるのですが、「顔料塗装されているかいないか」が一番簡単な判別方法かと思います。

ミレザワークスでは、表面加工を施していない、仕上げのオイルも入っていない皮革を扱うことが多く、お客様でもメンテナンスに迷われる方もいらっしゃると思います。

ですが、私個人としてはそんなにメンテナンスに神経質にならなくてもいいと思っています。カサカサにひび割れてきたとかいう場合は別ですが、汚れや水滴のシミなどに気を付ける、保管する際はカビに気を付ける、そのあたりがポイントだと思います。それと、ヌメ革はオイルレザーとくっつけて置いておくとオイル移りがあるのでこれも注意です。

あとはお好みでケアオイルを塗るかなのですが、これがメンテナンスで一番迷うところ。オイルを塗ると、色濃くオイル塗ってますという風合いに変わってしまうこともあるので最初は慎重に。

ケアの方法を参考までに以下に記載します。


ヌメ革の風合いを変えずにケア


コロンブス COLUMBUS ヌメ革用クリーム だと、塗り跡が揮発し、ワックス成分は革に浸透するので、見た目の風合いを損なうことなくケアできます。Tシャツの端切れなど、綿100%の布に10円玉くらいの範囲で馴染ませてから、薄く万遍無く塗り広げます。ヌメ革に限らず、他の革にも使えるクリームだと思うので一つあると重宝します。カビ止め、UVカットとなる成分も含有、溶剤の嫌な臭いもないのでお薦めしています。



色を変化させつつケア


ラナパー レザートリートメントも有名なビーズワックスですが、無染色のヌメ革に使うとやはり色味は変わってきます。ただし、意図的にこれを使用して色合いの変化を楽しみつつ、オイルを加えることができます。

例として、画像を載せます。左がオイルを加えていないヌメ革、右側がラナパーを塗って仕上げ拭きも終えたものです。塗り方は付属のスポンジを使うか、前述した布端切れで馴染ませた後に薄く塗りこみます。

もともと肌色っぽいナチュラルな色合いのものが、ライトブラウンのようなきれいな色合いに変化しました。

上の画像では製品に仕上がったものにラナパーを塗ってみました。やはり明るい茶色に仕上がります。当然加脂したので、革もある程度の柔らかさと表面のしっとり感がでています。

どちらがいいというわけでもなく、やはり好みなんじゃないかなと思いますので、この実験結果を参考に、自分だけの革製品にしていくのもまた皮革製品の良さなのでしょうね。


これがまた時間を経過していくと全体として濃さが増すと思うのですが、また機会があれば掲載したいと思います。



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